心理カウンセラーの野原あゆみです。
突然ですが、おこさんに対して日ごろ、どのような「𠮟りかた」をしていますか?
言うことを聞かなかったり、駄々をこねたりして、頭ではいけないとわかっているものの、
「こら!何をしてるの!?」
「もう!どうしてそんなことするの!!」
「ちゃんとやってって言っているでしょう!」
なんて、頭ごなしについ叱ったりしていませんか?
そして、お子さんが寝てから罪悪感でつい寝顔に謝ってしまう、なんてことも。。。。
お子さんを叱るとき、できれば罪悪感なんて抱きたくないし、お子さんもママも納得して上手に叱りたいものですよね。
今回は、そんな頭ごなしについうっかり叱らないため、把握しておくといいポイントをお話しましょう。
なぜ、つい頭ごなしに叱ってしまうのでしょう?
できれば頭ごなしにガツン!と叱るのではなく、上手に穏やかに、罪悪感など抱かずに叱りたいものですよね。
そして、叱ったあとでもお子さんが納得し、良好な関係でいたいものですよね。
叱るって本当、体力が必要です。
それも叱りかたが強ければ強いほど、さらに体力や気力を消耗し、グッタリしてしまいます。
実は、つい頭ごなしに叱ってしまう、ガツン!とお子さんに強く言ってしまうのは、あなたのなかでちゃんとした理由があるからなんですね。
その理由はほぼ無意識のなかのもので、いわばあなたの子育てにおける「信念」のようなものなんですね。
例えばですが、
・「しっかりと育てなければ!」という思いを強く感じているため
・自分が小さな頃、そのような叱りかたをされてきたため
・「強く叱らないとこの子はわからないから」という思い込みのため
・世間からの評価を気にしてしまうため
などなど上記はすべてではありませんが、いろいろな理由がありうえで、頭ごなしに叱ってしまいます。
自分なりの理由をしっかりと知り、そしてそれをしっかりと把握したうえで「上手な叱りかた」を身につけていきたいですよね。
「叱る」と「怒る」、その違いを知っていますか?
お子さんのためを思い叱っていたつもりでも、実は「怒っていた」なんてことは良くあることです。
「叱る」と「怒る」って、とてもよく似ています。
ほとんど同じように見えるので、とくに気にしなくてもいいかな?なんて思いますが、それはちょっとキケン!
これからお子さんを上手に叱っていくため、すくすく良い子に育てていくため、その違いを理解しておくのは大切なことなんですね。
「叱る」と「怒る」、その違いをちょっとだけお話しますね。
「叱る」とはどういう行為か?
「叱る」というのは、相手のためを思ったうえでの注意する行為のことです。
お子さんのことを思い適切な社会対応を身につけさせるための、いわばその子を思いやった行為のことなんですね。
お子さんの目線に立ち、それをしてしまうとどうなってしまうのか?どのような大変なことが起こってしまうのか?
正確にその子を否定することなく伝える行為です。
ですので、必ずしも大声で怒鳴ったり、イライラしてお子さんに言葉をぶつけてしまうことではありません。
「怒る」とはどういう行為か?
「怒る」というのは、自分のためを思って納得できない、理不尽なことに対しておこなう行為のことです。
自分が嫌だから、苦しいから、ツラいから、不安だから、自分のなかのわだかまりを解消する行為のことなんですね。
「怒る」という行為は別名、「生きるパワー」とも言われており、感情のなかでもとても強いものです。
そして、その「怒る」という行為は、すべて自分のために働く感情のことなんですね。
ときにより激しく感情的に、言葉や態度をもって相手に強くぶつけていくものです。
「叱る」と「怒る」には、このように大きな違いがあります。
この違いをひとまずは理解して、お子さんに対して接していくのがベストです。
違いを知っておくだけでも、「叱りかた」は自然を変わってくるものですよ。
頭ごなしに叱らないための4つのポイント
「叱る」と「怒る」の違いを知ったうえで、下記のポイントを踏まえていくのが良いでしょう。
頭ごなしに叱ってしまい、ゲンナリ、グッタリしないよう、今日からポイントをお伝えしますね。
「叱る」と「怒る」を常に意識しておく
上記で述べた「叱る」と「怒る」の違い、把握はできましたか?
お子さんに対してなにか注意をするときは、この「叱る」と「怒る」を意識して、いったいいま自分はどちらで接しようとしているのか?
態度を振り返ってみながらいったん考えることは大切です。
「叱る」というのは、相手のためにおこなう行為です。
「怒る」というのは、自分のために納得できないことなどに対して自分を主張する行為です。
大声で怒鳴ったりイライラしてそれをぶつけてしまうのは「怒る」行為のほうです。
「いまわたしは『叱って』いるかな?」
といったん注意を行為に向けていきましょう。
お子さんの話をしっかりと聞くクセをつける
話すをしっかりと聞く行為を「傾聴」なんていったりします。
そこまで専門的な聞きかたは必要ありませんが、お子さんがなぜそれをしてしまったのか?どんなことがあったのか?理由を聞いてあげることって、とても大切です。
カウンセリングのなかでお母さんのお話を聞いていると、多くのお母さんは、
「わたしは子どもの話を聞いています」
とおっしゃいます。
ですが、よくよく聞いていくと、途中で話を切り返して怒っていたり、聞いているつもりだった、なんてことも多いんですね。
話を聞いてあげると、子どもって実はとても大きな「自信」が身につきます。
「わたしは(僕は)話を聞いてもらえる存在なんだ」というように、自己肯定感が根ざされていくんですね。
そうなると、その子は将来的に自分に自信がもて、上手に社会適応していきます。
途中でお子さんの話を取らない、空返事で聞かない、物事を決めつけて話を聞かない。
お子さんの話にしっかりと耳を傾けて聞くことは、とても大切です。
お子さんに学ばせてもらう気持ちで接する
「子育て」って「自分育て」なんてこと、よく聞きます。
これって、実は自分は「子育て」をしているつもりでも、お母さん自身が子どもの言動や態度に対応していくことで、「自分が育てられている」ということの表現なんですね。
実際はごはんを作ったり着替えを用意したり寝かせつけたりと、物質的に子育てしているのはお母さんですよね。
ですけど、大変な子育てのなかでもお子さんの可愛らしさを垣間見て嬉しくなったり、成長していく様子を見て喜んだりと、気持ちがほぐれるときもありますよね。
また、子育てで大変なことを通し、それを乗り越えたとき、お母さん自身が人間的に成長しているなんてことは多いものです。
そう意味では子育てって大変ですけど、お子さんから“学ばせてもらっている”とも言えるんですよね。
そんな気持ちで接していくことも、大切なことです。
上手に息抜きを取り入れてストレスを溜めない
ストレスを溜めないことって、上手に子育てをしていくためには大事なことです。
お母さんのこころに少しでも余裕がないと、上手な子育ての実践って難しくなってしまうんですよね。
しっかりと子育てをしていくからこそ、お子さんに対して適切に叱っていくためにも、お母さんの息抜きはホント、大事です。
数時間で数十分でも、お子さんと離れ自分の時間を持つ。
できる限り旦那さんに協力をしてもらい、自分の好きなことや趣味、ぼーっとする時間を持つ工夫をする。
そうやってこころに余裕を持つ時間をとっていくと、お子さんの態度や言動にたいしても余裕の気持ちで接することができ、頭ごなしに叱らない心持ちが身についていくんですよね。
普段から、息抜きすること、ストレスを解消する方法を持っておくことって重要なことなんです。
お母さんのストレスが無いと、お子さんへの影響も大きいですし、なによりお家のなかの雰囲気がまるで違います!
ざひ、うまく息抜きを日常に取り入れる工夫をして、ストレスを溜めない習慣を身につけていきたいですね。
まとめ
今回は「お子さんを頭ごなしに叱らないポイント」を中心にお話してきました。
とは言っても、いきなりすべてをやりのは敷居が高く感じるかもしれませんね。
まずは、できることから始めてみる。
ちょっとずつ、いきなりすべてをうまくできるようになろうなんて思わない。
最終的に、お母さんのこころに余裕があるか?ないか?って非常に大事なことです。
それによって叱りかたの尺度も変わってきますからね。
ぜひ、今日お話したことをちょっとずつ、生活に取り入れていってほしいな、と思います。
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