心理カウンセラーの野原あゆみです。
お子さんを一生懸命に育てあげ将来はできるだけ苦労のないようにしてあげたい、という気持ちは親にとって当然つい考えてしまうことでしょう。
良い学校に入れてあげたい、良い会社に就職させてあげたい、輝くような素晴らしい人生を歩いてほしい、と感じることもありますよね~。
それはそれで大変すばらしいことであり、とても大切なことだと思います。それが叶ったら、これまでの子育ての苦労も報われた!と感慨も深いですよね。
お子さんに対しての「こうなってほしい」とう気持ちを持つことは、とても大切なことでもあります。
ですがひとつだけ、これだけは気をつけなければいけないな、ということがあるんですね。
子育てママさんの気持ちにちょっと水を差してしまうかもしれませんが、お子さんの未来だけでなく、これからのお子さんとの関係性にも影響してくることでもあります。
さて、ではいったいどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
お子さんの未来に関係する気をつけるべき事とは?
より良くお子さんの未来が明るくなるよう、お母さんとしてはできることはやっておきたいですよね。
ですが、そんななかでも気をつけないといけないことはなんでしょうか?
それは、
“お子さんの将来を考えるあまり、完璧であり完全な子育てを目指してしまう”
ということなんです。
子育てママとして、お母さんとして、お子さんにたいし完璧であり完全な子育てを目指すのは、ある意味あたりまえといえることです。
ですが、それがほどほどの完璧、完全であれば良いのですが、限りなく100%近くの完璧、完全を求めてしまうとお母さんはもちろん、お子さんにまで大きな負担がかかってしまうんですね。
そうなってしまうと最終的にはどちらも苦しく、良い子育てには遠くなってしまいます( ノД`)
ではなぜ?完璧であり完全な子育てを目指してしまうのでしょうか?
そこには大きな理由があり、それもほぼ無意識でおこなっていることがほとんどなんですよね。
そしてそこには「ドライバー」という隠された命令によって動かされているとも言えます。
ドライバーについては、あわせて下記もお読みいただけるとわかりやすいかな。↓↓↓↓↓↓
「ドライバー」というのは“駆り立てるもの”という意味ですので、完全であり完璧にやらなくちゃならない!というような命令を無意識で自分にくだしてしまうんですよね。
それって、とても苦しいしツラいことでもありますよね。。。お母さんの前に人間であって、完璧ではないですし。
モチベーションを高めて取り掛かったとしても、どこかで身体やこころからの悲鳴があがってしまうでしょう。
そうなると、やることなすことプラスの方向ではなくマイナスの方向にいきやすくなってしまいます。
そこで今回は、完全であり完璧な子育てを目指してしまうと陥りやすい4つの危険なことについてお話をしますね。
覚えておくべし!陥りやすい4つの危険なこと
本当に、完全や完璧を目指してしまうと陥ることってあります。
そうならないために、陥りやすい危険なことについてお話しましょう。
その1 なにもかも嫌になってしまう
ミスが無く、上手にストレスを抱えず、完璧な子育てを。。。と考えながら子育てをおこなうと、あるときプッツリと、
“なにもかもが嫌になってしまった”
と気力やモチベーションンが下がり、子育てが嫌になるだけでなく自分自身も生きているのがツラい。。。という抑うつ感に見舞われることがあります。
これは「完璧であり完全な子育て」を目標に掲げたママさんが多く陥ってしまうことでもあるんですね。
「完璧であり完全を目指す」ということは、それが達成できなかった自分は無能であり価値がない、という歪んだ考えに支配されてしまい、抑うつ感に大きくさいなまされてしまうんですね。
「100点ではなく60点を目指す」という心持ち、考えかたがとても大切ですよ。
その2 お子さんに手をあげてしまう
いけないいけない、と思いながら、わかりながら、つい言うことを聞かなかったりキチンとできないと手をあげてしまう。。。。
これってとても悲しいことですよね。
言ったことをしっかり守れなかったり、言いつけ通りキチンとできなかったりすると、一気に「カチン!!」とスイッチが入ってしまい、いけないことだと思いながら手をあげてしまっている・・・
これはお子さんもママさんも、どちらも幸せにならない典型的な例です。
そうなってしまわないためにも、完璧や完全を目指すのを止め、お子さんがうまくできないことを許容すること。
お子さんがしっかりとキチンとできなくても、手をあげてしまうのは何の解決にもならず、どんどん子育てがうまくいかなくなるのを理解すること。
ちょっとずつで良いので、肩の力を抜きながら「できない」ことに着目するのではなく「こんなにもできている」ことに着目していくことで、気持ちも落ち着いていくことでしょう。
その3 周りの目を気にしすぎて本末転倒になってしまう
子育ての基本って、「元気に健やかに大きくなってくれるよう寄り添い支援していくこと」というようなことですよね。
大切なお子さんが元気に健やかに大きくなっていくのを見るのは、親として感無量なことでもあるでしょう。
本来であれば、周りを気にせずにお子さんの成長だけを考えることができるのがベストなんですよね。
ですが、ここに「周りの目」というのがついてきてそこに意識を向け続けていたら。。。話は一気に変わってしまいます。
そう、最終的にはお子さんのための子育てではなく、周りの期待、評価を得るための子育てになってしまう可能性があるんですね。
「〇〇さんのママはこれに気をつけているから、うちの子にもさせなくちゃ」
「周りのママはみんなやっているから、うちもやらないと」
「周りの子に遅れをとってしまう!しっかりやらせよう!」
などなど、どんどん考えかたの基準が「周り」になってしまい、その輪からはみ出さないよう、出てしまわないよう、それだけに気をつけて子育てをしてしまう。
これではいったいなんのために?誰にために?子育てをしているかわかりませんよね。
こういう子育ては楽しいはずがないですし、なによりもいつも周りを気にしているのですからどっぷりと疲れてしまいます。
「周りは周り、うちはうち」と割り切って考える、周りに合わせていくことほどつまらないこと、苦しいことはないと理解し、あなたなりの子育てを自信もって続けていくことが大切ですね。
その4 夫婦の関係がギクシャクしてしまう
子育てって本当に大変です。お子さんが小さければ小さいほど、なかなか意思の疎通が難しいところもあり、うまくいかないことがてんこ盛りでやってきますよね。
そして、そんな状況のなか完璧であり完全な子育てを目指していくと、おのずと余裕が無くなっていきます。
あれもしないと、これもしないと、など、こころに余裕が持てずついつい険しい顔になってしまうこともあるでしょう。
そうなると、本来は味方であり理解者でもある旦那さんにたいしても余裕で構えることができず、いつもよりもかなりキツイことを言ってしまうことがあるんですね。
男性ってどんな人でも意外にナイーブですので、気にしていない表情を見せていても傷ついていることがあります。
そんなことがくり返されていくとだんだんと旦那さんと距離をおくようになり、夫婦の関係性そのものがギクシャクしてしまう結果につながります。
本当はギクシャクなんてしたくないのに、余裕がないことで関係性そのものが崩れていってしまう可能性があるんですよね。
本来、夫婦というのは二人とも納得をして一緒になっても良いと考え抜いた末で、一緒になっていますよね。
それが、本来であれば成長を楽しく見守り嬉しいはずの子育てによって二人の関係がおかしくなってしまうのは、非常に残念なことでありお子さんに成長にも良いわけがありません。
完璧や完全を目指さずこころに余裕を持って生活をしていくことで、おのずと家庭内に良い空気が流れ、旦那さんともおかしな関係になることはないでしょう。
大切なことは、できるだけこころに余裕を持つこと、完璧や完全を手放し、いまの自分ができる範囲での子育てに集中し旦那さんにも遠慮なくできることを頼むこと。
その結果、良好な関係性が生まれ、お子さんも安心して大きくなっていくことができるでしょう。
まとめ
子育てって本来は嬉しくて楽しいものだし、でもときにはカチンと怒ってしまうこともあります。
そんなことがくり返されていき、お子さんの成長を見守れるのが何よりうれしくなるんですよね。
完璧や完全を目指すとどこかで不都合が生じ、歯車がかみ合わなくなってしまうんですね。
苦しくなったりツラくなってしまう前に今回お話してことを頭の片隅においてもらい、実践をしていってほしいな、と思います。
100点はやめて、60点の子育てを目指していく、それを認めて許していく。
完璧ではないこころ穏やかな子育てをしていくことが、お子さんにとってもママさんにとってもとても素晴らしく健やかなことではないでしょうか。
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